2008年6月6日金曜日

トリシェ総裁の利上げ示唆でユーロ全面高。

トリシェ総裁が、一部の理事会メンバーが利上げを主張し、来月の理事会では利上げに踏み切る可能性があることを示唆。これを受けてユーロ買いが加速し、ユーロ/ドルは1.5380あたりから1.5560まで上昇。ユーロ/円は、163.50あたりから164.80あたりまで続伸でした。その他の円はまちまちの動きでそれほど動いていない感じです。

ユーロ/ドルは、こないだのバーナンキFRB議長の発言の際の全く逆の動きで一気にドル高からユーロ高に戻しています。ここ最近はユーロの勢いが止まってましたが、ECBはユーロ安にはしたくないみたいですね...。

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<トリシェECB総裁 発言抜粋>
・物価リスクが高まっている
・インフレ加速は原油と食品価格が原因
・インフレは、従来予想よりも長期間高止まりする見通し
・経済のファンダメンタルズは健全
・物価の安定が第一の目標
・ECBは時宜を得たやり方で断固たる行動
・(08年成長率は)+1.5-2.1%と従来予測+1.3-2.1%から上方修正
・09年成長率は+1.0-2.0%と従来予測+1.3-2.3%から下方修正
・成長見通しには下振れリスクがある
・数人のメンバーは来月の利上げを検討
・来月の利上げという選択肢を除外しない
・次回に小幅利上げを行なう可能性も


<記事抜粋>
インフレ高進でFRBとECBが「通貨高容認合戦」
トリシェECB総裁は5日の定例理事会後の会見で「物価の安定が第一の目標」とし「ECBは時宜を得たやり方で断固たる行動をとる」とインフレ抑止重視姿勢を改めて強調。その上で、「ECBは将来の政策をあらかじめ確約しない」と前置きしつつも、「確実ではないが、7月の金利変更はあり得る」と利上げ予告まで踏み込む始末。このトリシェ総裁の利上げ予告発言を受けてユーロ/ドルが1.5520水準へ急騰したが、3日にバーナンキFRB議長が利下げ打ち止めを示唆し、インフレ懸念とインフレを助長するドル安を牽制してドルが急反発したばかり。インフレ抑止でドル安容認姿勢を転換したFRBに応酬するようなトリシェ総裁のユーロ高容認姿勢は、まさにECBとFRBによるインフレ下の「通貨切り上げ合戦」の様相を呈している。通常、世界経済がデフレ色を帯びている時はデフレ圧力を緩和するために各国通貨当局は通貨ダンピング(切り下げ)競争に傾斜するが、インフレ経済下では輸入物価上昇、つまり輸入インフレ圧力を緩和するため自国通貨高を容認する傾向がある。

<ロイター記事>
ECB理事会後のトリシェ総裁の発言要旨
ECBスタッフ見通し、08・09年インフレ予想を上方修正
ECB、主要政策金利を4.00%に据え置き


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